焙煎したてのコーヒー豆は美味しくない?
コーヒー豆の飲み頃とエイジングについて
皆さんはコーヒー豆を買う際に「焙煎日」という項目を見ていますか?
焼きたてのパンや焼き肉などはできた直後が一番美味しいですよね。
ではコーヒー豆も焙煎したてが一番美味しいのか?
今回はコーヒー豆の美味しい飲みごろについて解説していきます。
食べ物って「出来立てが命」ってよく言われるけど
コーヒー豆の場合はどうなんだろう?
コーヒー豆が美味しい飲み頃はいつ?
結論からいうと
コーヒー豆の飲み頃は焙煎後3日~14日だと一般的に言われてます。
つまりコーヒー豆の場合は「焙煎直後=美味しい」というわけではありません。
特に近年人気のあるスペシャルティコーヒーは2週間程度寝かせてから飲み頃だというお店も存在しています。コーヒー豆は焙煎直後ではなく少し寝かせて熟成させる「エイジング」という期間を経て風味がまとまっていきます。
このエイジングに関してはこの記事の後半で解説していきたいと思います。
焙煎直後はなぜ美味しくない?
1、スモーキーな風味が邪魔をする
焙煎直後のコーヒー豆は焙煎工程で生まれる煙がコーヒー豆に染み込み、スモーキーな風味が強くコーヒー豆の持つ本来の風味を邪魔してしまいます。
2、ガスが抽出の邪魔をする
焙煎したてのコーヒー豆には焙煎の工程で生まれた二酸化炭素を中心としたガスが多く含まれています。皆さんがみたことがあるコーヒーを淹れた時にコーヒー粉が膨らむコーヒードームという現象はコーヒー豆に含まれたガスが抽出の際に一気に外に飛び出すことで起こります。
一見美味しそうに見えますが発生したガスによってコーヒー豆とお湯がしっかり触れ合わず、うまくコーヒーの成分を抽出することができないというデメリットがあります。
このコーヒー豆に含まれているガスは焙煎から3日くらい経つと適度に抜けてくるため、コーヒーを淹れる際に発生したガスに邪魔されることなく成分を抽出ことからも焙煎後3日程度からが飲み頃だと言われています。
コーヒーのエイジングとは
コーヒー豆は焙煎直後から風味がゆっくりと熟成され変化していきます。
この焙煎後からおこる風味の変化をエイジングと言います。
焙煎から3日後
焙煎してから適度にガスが抜けてきてクリアな味わいになり、苦味、酸味、コクなどの特徴が際立ってきます。ただまだガスを多く含んでいるため抽出効率が悪くコーヒーの成分をうまく引き出せないため薄くなりやすい時期です。
この時期に美味しくのむためには蒸らしの時間を長くすることでコーヒー豆とお湯をなじませることが大切になります。
焙煎3日~10日
ガスもだいぶ抜けてきてコーヒーの成分をうまく抽出できる時期になります。
全体的な風味のバランスも整い、苦味、酸味、コクなどの風味は抽出時間によって調整ができるため自分好みの味わいを楽しむことができます。
焙煎から10日~20日
ガスがほとんど抜けきりコーヒーを淹れる時の膨らみも弱くなってきます。
コクや苦みも熟成され上手く抽出できると奥深い味わいのコーヒーを楽しむことができます。
焙煎から20日~1か月
完全に熟成されたコーヒーはコーヒー豆の旨味が凝縮され濃厚な味わいの中に深いコクを楽しむことができます。
ただし焙煎直後から始まるコーヒー豆の酸化も強まっているため保管方法によって風味が左右される時期でもあります。酸化が進むと嫌な酸味の味がするため参加の進行を遅らせるためには適切な保存管理が大切です。
まとめ
コーヒー豆は焙煎直後が一番美味しいというわけではありません。
焙煎直後はスモーキーな風味や放出されるガスによってコーヒー豆の成分をうまく抽出できないというデメリットがあります。一般的に飲み頃はコーヒー豆に含まれるガスが適度に抜けてくる焙煎後3日目からと言われています。
ただし美味しく飲める期間に正解はありません。コーヒー豆は焙煎直後から風味が少しずつ変化していくので同じコーヒー豆でも「3日目が美味しい」という人もいれば「20日目が美味しい」という人もいます。
自分好みのコーヒー豆が焙煎何日目に最も美味しく感じるのか。
同じコーヒー豆でもエイジングを経て風味が変化していくのもコーヒーを飲む人の醍醐味の1つです。
毎日飲むコーヒータイムの中で自分好みの風味になる「焙煎〇〇日目」をぜひ見つけてみてください。
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