コーヒー豆の三大原種|アラビカ種・ロブスタ種・リベリカ種の特徴や味の違いについて

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コーヒー豆の三大原種|アラビカ種・ロブスタ種・リベリカ種の特徴や味の違いについて

コーヒー豆はアラビカ種ロブスタ種リベリカ種の三大原種から派生して現在まで数多くの品種が生まれてきました。みなさんは普段飲んでいるコーヒー豆はどの品種なのかご存じですか?お気に入りのコーヒー豆も特定の数か国の産地が好きなのではなく、実は産地は違うけど同じ品種だったなんてことがあるかもしれません。

このページではそれぞれの品種の特徴や味・風味の違いについて解説していきたいと思います。

品種まで気にして購入したことはなかったな。

品種によってどのような違いがあるのか楽しみだ!

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アラビカ種

画像引用:https://www.makuake.com/project/rokumeicoffee/

アラビカ種はエチオピア原種のコーヒー豆で、コーヒー生産圏全域で栽培され世界のコーヒー豆生産量の約80%を占めている品種です。最も生産量が多い品種ですが気候や害虫の影響を受けやすく栽培するためには技術と経験も必要とされる難しい品種でもあります。

3大原種の中では最も香りや風味が豊かでバランスの取れた味わいが特徴なため、近年コーヒー業界で人気のあるスペシャルティコーヒーはアラビカ種がほとんどの割合を占めています

ティピカ

アラビカ種の中で最も原種に近い品種だと言われており、15世紀から16世紀にかけてエチオピアからイエメンを通して世界中に伝わったコーヒーがティピカであると考えられています。

現在もなおモカコーヒーの相性で世界中のコーヒーファンに愛されており、日本人が大好きなブルーマウンテンもティピカが突然変異して生まれた品種だと考えられています。

味の特徴

ティピカの特徴は滑らかで爽やかな酸味、柑橘系やフローラルな香りが特徴のコーヒー豆です。滑らかでクリーンな口当たりで上品な風味を楽しむことができます。

ブルボン

ブルボンは世界各地で栽培されているコーヒー豆の品種です。
同じアラビカ種に分類されるティピカと並んで2大優良品種と位置付けられるほど人気の高いコーヒー豆で、その起源はイエメンからブルボン等島に移植されたティピカが突然変異を起こして生まれた品種だと言われています。

主な産地としてはブラジル、コロンビア、エルサルバドル、ケニア、ルワンダなどがあり、それぞれの地域の環境で同じ品種でも独自の風味を楽しむことができます。

味の特徴

味の特徴はしっかりしたコクと豊かな風味が特徴のコーヒー豆で、特にフルーティーで甘味が強く、酸味がしっかりしてバランスの取れた味わいを楽しむことができます。

スマトラ

日本でマンデリンのブランドで有名なコーヒー豆の品種です。
インドネシアのスマトラ島で発見されたスマトラもティピカ種に分類されます。

味の特徴

濃厚でしっかりとしたコクと苦みが魅力で酸味が少ないのが特徴の品種です。
またスマトラ式ならではの精製方法で作られたコーヒー豆は「大地」「スパイス」「樹木」を連想させる独特な風味(アーシ―)を楽しむことができます。

マラゴジッぺ

1870年代にブラジル・バイーア州のマラゴジッぺ地区でティピカが突然変異を起こしているのを発見されました。当時の人は大きさのスケールの違いに驚かされました。種子はスクリーン19以上の大粒でコーヒーの木も他の木と比べて大きいのが特徴です。

味の特徴

フルーティーな香りを持ちマイルドな甘味とすっきりした酸味のバランスの良さが特徴のコーヒー豆です。また後味が爽やかですっきりしたコーヒーを楽しむことができます。

ムンドノーボ

ムンドノーボとはポルトガル語で「新世界」の意味をもつ、ブラジルで発見されたブルボンとスマトラの自然交配種で誕生した品種になります。

標高1,000~1,200mほどの低値でも良く育ち、害虫に強いため生産性が高いコーヒー豆として現在も多くの生産量を誇っています。その生産性の高さから沖縄県にあるコーヒー農園でも栽培されており日本の数少ない国産コーヒーを支えている品種でもあります。

味の特徴

酸味、コク、苦味、香りすべての味わいにおいて突出することなく調和が取れており、ブラジルらしいバランスの整ったコーヒーが特徴です。

カツーラ(カトゥーラ)

ブラジルのミナスジェライス州で生まれたブルボンの突然変異で生まれた品種です。カツーラとはボリビアの先住民の言語で「小さい」という意味を持ち、名前の通りコーヒの木は高さが低く豆は小粒なコーヒー豆です。

ブラジルで発見されたカツーラですが気候が適さずブラジル国内で普及することはなく、むしろ現在は気候が適しているコロンビアやグアテマラなど中南米で多く栽培されています。

味の特徴

柑橘系やフローラルな香りと豊かな酸味が特徴のコーヒー豆です。
苦味はあまり強く感じず後味まですっきりしたコーヒーを楽しむことができます。

カツアイ

ブラジルで生まれたムンドノーボという品種は優れた点がいくつもありますが、樹高の高さがネックとなり栽培がしにくいという欠点がありました。そこで樹高の低いカツーラを人工交配して誕生したのがカツアイになります。

栽培用として配布されたのは1972年とまだ比較的新しい品種ですが、標高が低い場所でも良く育ち、樹高が低くて管理しやすく害虫にも強いため生産量は徐々に増えつつあります。

味の特徴

苦味は強くなく、ほどよい酸味ですっきりした飲みやすいコーヒー豆です。

アマレロ

画像引用:https://www.hakubabaisen.com/item/302/

ブルボンの突然変異で生まれた黄色い実をつけるコーヒー豆で、別名イエローブルボンとも呼ばれています。独特の甘さが人気で世界中に段が多いコーヒーで、希少なコーヒー豆の品種でもあります。

味の特徴

アマレロはナッツのような香ばしさにベリー系の果汁感と甘さが特徴のコーヒー豆です。
ブルボン種の特徴でもあるなめらかさとまろやかさとコクも楽しむことができます。

ロブスタ種

画像引用:https://basecoffee.jp/column/coffee/685/

ロブスタの通称で呼ばれるコーヒー豆(正式にはカネフォーラ種ロブスタ)はアラビカ種と並ぶ生産量を誇り、生産量は全世界の約4割を占めていると言われています。

アラビカ種の栽培は標高900m以上の高地で平均気温が20℃前後で寒暖差が大きいという条件が必要なのに対して、ロブスタ種の栽培は標高300~800mの低地で平均気温が25℃前後で高温多湿でも栽培が可能なためアラビカ種を育てるのが難しい地域でコーヒー豆を作るのに適した品種です。

またサビ病に強いだけでなく、コーヒーの木から収穫できるコーヒーチェリーの量がアラビカ種とロブスタ種の方が比較すると多いという特徴もあります。

味の特徴

ロブスタ種はコーヒーらしい力強い苦みが特徴的な品種です。アラビカ種のようなクリアで丸みのあるフルーティーな酸味を感じることは難しく、麦茶のような香ばしさを感じるのが特徴です。

そのため日本では単品で飲むことは少なくブレンドに深みを出すために使用されたり、缶コーヒーやインスタントコーヒーなど加工品で使用されることが多いです。

コーヒー豆の価格について

ロブスタ種は栽培が安定していること、風味がアラビカ種には劣るなどの理由からアラビカ種のスペシャルティコーヒーと比較すると約1/3程度の価格で購入することができます。

しかし、近年は品種改良や精製方法などの工夫により高品質で高価なロブスタ種も登場するようになってきました。

リベリカ種

画像引用:https://ignite.jp/2023/04/538040/

リベリカ種はコーヒー豆の三大原種の一つですが流通量はとても少なく、世界全体を見ても1%以下と日本ではなかなか馴染みのないコーヒー豆の品種です。

リベリカ種の特徴は平地でも栽培できるのが最大の特徴ですが、コーヒーチェリーが成熟するまでの期間が長いことや樹高が6~9mと高くなるため収穫が大変であることに加え、サビ病に弱いなどの理由から生産量が少なくなっています。

見た目にも特徴がありアラビカ種やロブスタ種と比較するとコーヒーチェリーが大きくアーモンドのような形をしています。

味の特徴

リベリカ種の風味は独特で豊かな甘味とフルーティーな香りが特徴的で、生産量が少なく容易に手に入れることができないためコーヒー愛好家の間では幻のコーヒーとも言われています。

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